2021年5月20日
【徹底比較】省エネ等級4の住宅VSハイブリッドソーラーハウス
光熱費はどちらがお得?住み心地は?
(平成25年省エネ基準VSハイブリッドソーラー)
■平成25年基準の住宅(1階67.90㎡、2階52.17㎡、ポーチ1.65㎡)施工面積121.72㎡(36.83坪) 6地域 木造軸組構法
天井 充填断熱 吹込み用グラスウール18K t220
外壁 充填断熱 グラスウール16K t100
床 充填断熱 押出法ポリスチレンフォーム3種b-A t75
基礎(外気側) 内側断熱 押出法ポリスチレンフォーム3種b-A t50
基礎(床下側) 内側断熱 押出法ポリスチレンフォーム3種b-A t15
ドア スチールドア(ハニカムフラッシュ・ガラスなし)
窓 (和室以外) アルミサッシ+普通複層ガラス(A6) 付属部材なし
窓 (和室) アルミサッシ+普通複層ガラス(A6) 付属部材:障子
■ハイブリッドソーラー住宅(1階59.49㎡、2階49.57㎡、ロフト24.78㎡、ポーチ1.65㎡)施工面積135.49㎡(41.0坪) 5地域 郷の家仕様木造軸組構法(平成24年築)
屋根 充填断熱 ネオマフォーム t66
外壁 充填断熱 高性能グラスウール t100
床 土間断熱 ミラフォーム t100
基礎(外気側) 内側断熱 押出法ポリスチレンフォーム3種b-A t50
基礎(床下側) 内側断熱 押出法ポリスチレンフォーム3種b-A t50
ドア アルミドア(Low-e複層ガラス入り)
窓 アルミ・樹脂複合サッシ+遮熱Low-e複層ガラス
ハイブリッドソーラー住宅は、太陽熱で不凍液を温めて熱媒体とし、床下コンクリートを温めて蓄熱して床暖房をおこなう。さらに貯水タンクの水も温めて給湯もおこなう。太陽が出ない日(曇りや雨)には補助熱源のボイラーにより、床暖房や給湯をおこなうシステムで、真冬の住宅室内平均温度は20度前後、真夏の住宅内平均温度は28℃前後を保つ。
平成25年基準の住宅は、平成27年度国土交通省補助事業の住宅省エネルギー技術設計者講習テキストに掲載された標準モデルプランを借用しました。ハイブリッドソーラーの住宅は、NEDOのモニター補助金を利用した神川町のK様邸のNEDOへの報告データを借用しました。住まいづくりの資金計画において、ほとんどすべての方が見落としているのが毎月の光熱費です。住宅のローンと毎月の光熱費をセットで考えないと、とんでもない間違いを犯してしまいます。
25年基準の家とハイブリッドの家を毎月の支払額で比較してみました。↓↓
<平成25年基準の住宅> UA値 0.80 ηA値 2.5 計算値
暖房 部分間欠エアコン(標準的な機器) 12,067MJ/年 *2.56 = 30,891
冷房 部分間欠エアコン(標準的な機器) 5,319MJ/年 *2.56 = 13,616
換気 壁付第3種 比消費電力0.3 4,583MJ/年 *2.56 = 11,732
給湯 石油給湯器 効率78.2一般浴槽追炊 24,443MJ/年 *2.07 = 50,597
照明 一部白熱灯あり(制御機能なし) 13,662MJ/年 *2.56 = 34,974
その他 冷蔵庫・洗濯機・掃除機・テレビ等 21,211MJ/年 *2.56 = 54,300
合計 196,110円/年
(*2.56等の変換単価は2009年2月時点の参考価格)
<ハイブリッドソーラー住宅>UA値 0.65 ηA値 2.1 実測データ
暖房 太陽熱床暖房+エアコン(標準的な機器)
冷房 部分間欠エアコン(標準的な機器)
換気 壁付第3種 比消費電力0.3
照明 一部白熱灯あり 以上の4項目+その他 3800kwh*9.76*2.56= 94,945円
給湯 床暖房と給湯の補助熱源としての灯油 300L*37*2.07= 22,977円
合計 117,922円/年
ハイブリッドの家は、平成25年基準と比べて光熱費が年間¥78,188円少なくて済む。
35年間で考えると78,188×35=¥2,736,580円もお得ということです。
今回のハイブリッドソーラー住宅のロフトを無くすと110.71㎡で、平成25年基準住宅の121.72㎡とほぼ同等の面積になり、ハイブリッドのロフトなしタイプが¥24,000,000、25年基準タイプが¥22,000,000となります。
ハイブリッドを35年均等払いのフラット35でローンを組むと毎月返済額¥76,633円
平均光熱費¥ 9,827円
(ロフトなしだと光熱費はさらに減ります。)
合計 ¥86,460円
35年間の総返済額+光熱費=86,460×12×35=¥36,313,200
25年基準の住宅を35年均等払いフラット35でローンを組むと毎月返済額¥70,247円
平均光熱費¥16,342円
合計 ¥86,589円
35年間の総返済額+光熱費=86,589×12×35=¥36,367,380
となりますが、光熱費はこののち徐々に高くなることは明白です。
そして大きな違いは25年基準の家は部分的に必要な部屋を切ったり入れたりする暖房ですが、ハイブリッドの家は24時間を通して全館暖房という点です。その快適さには雲泥の差があります。高性能で省エネの家が、ほぼ同等の月払い費用で手に入ることをご理解いただけたと思いますが、令和3年現在のハイブリッドソーラーハウスのUA値は0.5前後にアップデートされて更に省エネになりました。。