2020年10月29日
ハイブリッドソーラーシステムには四つの性能があります。
A 太陽熱を集めて熱くした液体を床に廻して床暖房を行う。
B 太陽熱を利用して370Lのお湯を造り風呂や台所に使える。
C 太陽熱を貯めて置く仕組みのおかげで、夕方~翌朝まで放熱する。
D 太陽が出ないときのために補助熱源を使うボイラーが組み込まれている。
最初の三点は、太陽が出てさえいればタダでやってくれます。しかし、雨や雪の日もありますし、曇りで充分に温めきれない日もあります。そんな時、自動的に補助の熱源で熱を加える仕掛けがハイブリッドソーラーシステムです。
A 床暖房の仕掛けは、熱くなった不凍液を床の配管内に廻らして温めます。
B 370Lのお湯をつくる仕掛けですが、昭和のころから太陽熱温水器として普及しているので、皆さんご存じだと思います。地上置きのタンク内に熱くなった不凍液の配管を巡らし熱交換でお湯をつくるので凍結の心配がありません。
C 太陽熱を貯めておく仕掛けは、床板の直下にコンクリートを打ち、配管をその中に巡らして熱くなった不凍液を回すことでコンクリートを暖めます。
いちど暖まると冷めにくい性質のコンクリートなので、翌朝までジワジワ放熱して家全体を暖かい状態に保ちます。
次回はこれらの機能の費用の内訳をお話しましょう。
《back number》
■vol.1:エコロジーとエコノミー
■vol.2:ソレイユのような温かい家にしよう
■vol.3:床暖房リフォームは大変?
■vol.4:床暖房に無垢床材は大丈夫なのか?
■vol.5:高性能住宅に、なぜ補助金?その1
■vol.6:高性能住宅に、なぜ補助金?その2
■vol.7:高性能住宅は高くない
■vol.8:断熱性能はどこまで上げればいいのでしょうか?
■vol.9:システムキッチンと台所の断熱改修・ハウマッチ?
■vol.10:夏の住み心地を検証してみましょう
■vol.11:住まいの快適さをデータで実証
■vol.12:断熱性能を表すQ値とUA値
■vol.13:国が大きな補助金を出してまで断熱にこだわる訳
■vol.14:太陽熱で全館暖房という選択
■vol.15:快適な家を安く手に入れたい
■vol.16:住みながらの断熱リフォーム
■vol.17:命をつなぐサバイバル住居とは
■vol.18:ハイブリッドソーラー蓄熱の不思議
■vol.19:段差をバリアフリー にする床断熱リフォーム
■vol.20:命をつなぐサバイバル住居 その2
■vol.21:命をつなぐサバイバル住居 その3
■vol.22:太陽高度がグングン下がる
■vol.23:高性能住宅と床暖房
■vol.24:エアコンとソーラー床暖房