2020年4月4日
床暖房に無垢の床板を使ったら隙間ができた。
という話を聞いたことがありませんか?これには原因が二つあると思います。
一つは床暖房の方法であり、もう一つはは床材の乾燥度です。
また、床暖房の方法には大きく分けて二つあります。「電気式」と「温水式」です。そしてそれぞれに放熱型と蓄熱型があり、メリット、デメリットがありますが、この辺の話は別の機会にいたしましょう。
さて、無垢の床板の収縮・割れ・反りのことですが、私たちも大いに悩み、苦しんできました。弊社の宿泊体験ハウス「ソレイユ」は、まさにこの命題を実証しようとして造ったものです。すでに築16年になりますが、どうなっているのかを是非、見ていただきたいと思います。
この家の床暖房は太陽熱で温めた液体を床下のコンクリートの中に循環させ、昼の間にコンクリートを温めておき、朝方まで24時間放熱していく蓄熱床暖房です。
真冬の太陽に温められた液体の温度はせいぜい50~60度、蓄熱コンクリートは約35~40度くらい、床板の表面温度が約25~28度くらいです。
16年まえに弊社が使っていた床板の含水率は8~12%程度でした。これだとやはり1~1.5㎜程の収縮が起きますが、床暖の無い季節になると元にもどります。
現在は含水率5~7%ほどの完全乾燥材を使用し、隙間はほとんどできません。低い床温度での24時間加熱と無垢材の乾燥度がポイントだと思います。
《back number》
■vol.1:エコロジーとエコノミー
■vol.2:ソレイユのような温かい家にしよう
■vol.3:床暖房リフォームは大変?